2018年5月9日水曜日

CCCとTRCという「巨人」たち

 このブログを書こうと決めて、既に持っている紙情報等の他にインターネットの情報探しを始めましたが、種田山頭火の「分け入つても分け入つても青い山」という句が浮かぶほど奥が深く、だんだん頭がクラクラして情報の中で溺れるような気持ちがして来ました。全部をご紹介するのは止めましょう。

 まず、この発表がありました。

和歌山市駅ビル建て替えへ 南海と和歌山市 新駅舎に図書館
ニュース和歌山2015年5月23日号
http://www.nwn.jp/news/2015052303si/

 ここからその後の流れを時系列に追って行きたいと思いますが、その前に、これから頻繁に出て来ることになるCCCTRCという2社についてまとめましょう。

 まずCCC 。これはカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の略称で、この会社は和歌山でもよく見かける音楽CD・映画DVD・コミック等のレンタル事業や書店経営を行っているTSUTAYAの系列企業です。
 系列会社というのでTSUTAYAよりも小さな会社かとイメージしていましたが、そんなことはありませんでした。
 完全に信頼できるかどうかは別としてWikipediaを参照すれば、 こう書いてあります。

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(Culture Convenience Club Company, Limited)は、TSUTAYA事業・蔦屋書店事業・出版事業等を担うCCCエンタテインメント株式会社、Tポイント事業及びマーケティングプラットフォーム事業を担うCCC マーケティング株式会社、生活提案事業及びT-SITEをはじめとする商業施設の企画運営を担うCCCデザイン株式会社、新領域開発を含むコミュニケーションデザインとコンサルティング事業を担うCCCクリエイティブ株式会社のCCCグループを統括する純粋持株会社である。

 この会社が描いている事業コンセプトはこういうものです。
「新しいライフスタイルを提案し、カタチにする」
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 会社紹介&エントリーページ
 (クリックするとサイトが開きます)

CCCのビジョンは「世界一の企画会社」

最初の企画としての「TSUTAYA」 
CCCがあってのTSUTAYAなのですね。TSUTAYAの方がCCCの系列企業のようです。

これが不安な気持ちにさせるのですが、
日本最大級のビックデータを使ったデータベース・マーケティング
 「CCC=TSUTAYA(CDやDVDのレンタル事業会社)」 というイメージを抱く方も多いかもしれませんが、加えて、Tポイントカードを活用した 「データベース・マーケティング企業」という側面も持っています。(サイトより)

そして
全くゼロから始めた図書館事業
これはサイトでは「いい意味」で使っているんです。図書館のイメージを新しく作って行こうという意味で。企画会社ですから。
武雄図書館の運営を始めた時、自分達は「ド素人だった」と悪びれずに認めているのです。

地域に根ざし、地方行政と共にまちづくりを目指す図書館事業では、
2013年佐賀県の武雄市の武雄図書館を皮切りに、神奈川県海老名市の海老名中央図書館
2016年には宮城県多賀市の多賀城図書館がオープン、 そして2017年岡山県高梁市に4館目となる高梁図書館を2月4日にオープンしました。
(サイトより)

 上記の図書館がどういう風になったかは、後でひとつずつ見て行きたいと思います。今ではもっと数が増えています。

 CCCについては検索するとさまざまな情報が出て来ます。この企業は常に新しい事業展開や新分野との提携を模索していることがわかります。
 昨年(2017)末には出版社の主婦の友社を買収しました。

 CCC、主婦の友社を買収 アマゾン対抗へ書店づくり急ぐ
 
日本経済新聞 電子版  2017/12/13 2:00

 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24544680S7A211C1TI1000/

最近では旭屋書店と資本提携(2018年4月)

 CCC、旭屋書店と東京旭屋書店と資本提携 (2018/4/24)
 https://www.shinbunka.co.jp/news2018/04/180424-02.htm

他にも

 ヤマト運輸とCCCが相互連携開始へ。宅急便にTポイントが利用可能に
 ECのミカタ編集部 2017/12/26 

 https://ecnomikata.com/ecnews/17410/

 メルセデス・ベンツ日本とカルチュア・コンビニエンス・クラブ、Tポイントサービス導入において契約締結
 2016年1月25日
  (ここをクリックするとPDFが開きます)


民泊紹介サイトの大手Airbnbと提携も。
 TSUTAYA運営のCCC、Airbnbの鍵受け渡し代行サービスをTSUTAYA・蔦屋書店で開始  (2018年2月)
 https://airstair.jp/ccc-airbnb/

Tカード6500万人のデータを開放、CCCが新事業のアイデアを募集 
アワードテクノロジー 2018/1/23 (TUE) 11:30
 https://www.wwdjapan.com/542955

 こういうことを目指している会社なのです。図書館管理のプロを目指しているというわけではありません。

興味のある方はこちらもどうぞ。

 MPD特別講義
CCC創業者、増田社長が語る TSUTAYAの構想と戦略
増田 宗昭 (カルチュア・コンビニエンス・クラブ 代表取締役社長 兼 CEO)

https://www.projectdesign.jp/201509/special-lecture/002433.php

かたやTRCとは 図書館の指定管理者としては全国大手の図書館流通センター株式会社
こちらも営利企業です。

 図書館流通センター とは (コトバンク)

 全国の図書館へ新刊図書およびAV資料を書誌データや図書館用装備を付けて提供する書店兼集中整理機関.日本図書館協会事業部の負債を引き継ぎ,1979(昭和54)年に設立.1993(平成5)年には学校図書サービスと合併し,社名を継承した.2010(平成20)年丸善株式会社と経営統合により,完全親会社CHIグループ株式会社(現 丸善CHIホールディングス株式会社)を設立.書誌データベースTRC MARCの累積件数は,2011年4月現在で累積約309万件,選書情報として『週刊新刊全点案内』などを刊行し,図書館向けインターネットサービス「TOOLi」を運用するほか,2000(平成12)年から2012(平成24)年までインターネットオンライン書店ビーケーワンを運営.
 丸善CHIホールディングスの傘下で図書館総合支援の図書館流通センター(東京)は、総合保育サービスを運営する明日香(横浜市)を買収へ。
2014.06.16
 保育サービスに新規参入する。自治体から要望が高い図書館の付帯サービスのひとつに保育事業がある。同社はそのサービスで高い実績と知名度を誇る。図書館流通センターは414館の図書館運営に携わり、うち219館については地方自治体から全面的に運営を受託している。保育事業との相乗作用で図書館運営事業の拡大・発展を図る。
https://www.recof.co.jp/js/mareport/recent/2014/e2284.html


 現在はTRCが運営に携わっている図書館は500館以上あると聞いています。

 興味のある方はこちらもどうぞ。

 お仕事見学

 図書館をトータルサポートする株式会社図書館流通センターを訪問! (前編)
掲載:2016年10月3日

 https://www.jcross.com/plaza/visit/post-33.html

図書館をトータルサポートする株式会社図書館流通センターを訪問! (後編)
掲載:2016年10月12日

 https://www.jcross.com/plaza/visit/post-34.html

引用の記事は発表当時のもので必ずしも現状を表すものではありません。
疲れて来ましたので次に行きます。


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