2018年7月5日木曜日

もう一度、採点について

まだ書き尽くしたとは言えませんが、だんだんと目新しいことは無くなって来ました。
和歌山市はCCCと基本協定書を交わしてしまいましたので、2019年秋の開館に向けて実施ベースの設計(システム面も含め)が進んでいるところだと思われます。

昨年11月の指定管理者選考委員会の採点のことは以前(情報公開請求によって得た)採点内訳表の写真を掲載しましたが、詳しいことは書きませんでしたので、再度取り上げたいと思います。

選定委員は5名でした。
開示結果は氏名を伏せてA氏、B氏、C氏、D氏、E氏、となっています。


これをよく見比べると、株式会社図書館流通センター(TRC)に対して
A氏は245点
B氏は242点
C氏は256点
D氏 は189点
E氏は225点
を付けています。

一方カルチュア・コンビニエンス・クラブに対しては、
A氏は243点
B氏は230点
C氏は266点
D氏 は265点
E氏は245点
を付けています。
A氏、B氏は僅差とはいえTRCの方を高めに評価しています。C氏はCCCを10点高く評価していますが、A~C氏の点数を足すとTRCの方が少し高い結果になります。

しかしD氏はCCCをTRCよりも76点も高く付けています。E氏もCCCを20点高く評価しています。
となると誰がD氏で誰がE氏なのか知りたくなるのは当然ではありませんか?

1番目の「和歌山市民図書館運営の基本方針・理念」という採点項目(満点は30)でA,B,C氏のそれぞれ24点に対してD氏は12点と極端に低い評価をTRCに下しました。E氏は18点でした。
CCCに対してはAから順に24、18、30、30、24となっています。D氏の評価はTRCへの倍以上で満点の30点です。
 (残念ながら両社がそれぞれどのような基本方針や理念を提案したのかは、情報開示を却下されたので比べることはできません。このような情報が市民から隠されることは適正なのでしょうか?

 2番目の「和歌山市民図書館の運営・経営に関する取り組み」(満点は80)への採点は、A,B,C氏がそれぞれ72、69、75点。それに対してD氏は54点E氏は58点と、これもTRCに対して辛い点数を付けています。しかしCCCへも65、56、70、65、57なので、さほど目立ちません。

 3番目の「空間イメージの提案」(満点は30)ではTRCが24、18、24、12、24点、CCCが24、24、30、30、30と圧倒的にCCCが高評価になっています。空間イメージなのですから図書館の運営方法や人員配置ではなく床面レイアウトやその利用方法オシャレ度などが主な内容でしょう。

 4項目目の「自主事業実施に関する取り組み」(満点は40)、これは市の要望である「にぎわい創出」に関わる事業者の主体的な取り組みを言うものだと思われます。TRCは各種イベントにスペースを有料貸しすることを考えていると貧弱な内容でしたので、26、32、34、12、26という点数でした。
かたやCCCは既存の他館(武雄市だったか?)で年間日数の3分の2ぐらいをイベントで埋めている(そのイベントは読書とは全く関連のないものが数多く含まれますが)実績とそのノウハウを和歌山でも活用できることを訴え、A~E氏の採点は 30、32、36、40、34でした。

D氏というのはずいぶんとハッキリした人ですね。

 最後の「提案価格の評価」(満点は100)は入札価格の評価です。安い方が市としては特になりますから安いほど有利です。これはTRCは全員99点、CCCは全員100点で一致しました。わずか1点差
それもそのはずか、2社の提案価格は 4年半の運営期間全体で
TRCが 3億3699万6千円
CCCが 3億3375万円
で、その差はたったの4万6千円!
自治体設定の上限額3億3700万円と比べると、両社ともほとんど値下げ努力していないのですね。上限額から4千円下げただけ、というTRCの価格設定は入札を「下りた」も同然。匿名の手紙が信憑性を持って響いて来ますよね。あの手紙を信じるなら、突然話を振って来られて準備も何もして無いし、万一取ってしまったら大変だから、ということでこの価格と考えれられます。
実際にA氏とB氏は総合点でTRCをより高く評価しましたし、これでTRCの入札額があと10万円安かったらどうでしょう。TRCに決まっていたかもしれません。
4年半の内の10万円です。取りたかったらどうにでもなる額です。
CCCも満額から5万円しか値引きはしませんでした下調べで和歌山にどっぷり一年漬かっていたので取り逃がしたら困るでしょうに。

選定委員は5名でした。
委員長は 和歌山信愛短期大学名誉教授
副委員長は 和歌山社会経済研究所研究員
委員 和歌山県人権啓発センター登録講師
   和歌山市産業まちづくり局長
   現図書館長

A~E氏の採点結果表を開示して来た時にこの5名の順番をシャッフルしたでしょうか?
私達はその可能性は低いのではないかと見ています。

スポーツ競技の採点の時に最高点と最低点をカットして残りの人の採点で評価するというやり方があります。通常はあまりに極端な採点は疑われます
CCCをTRCよりも76点も高く付けていたのはD氏でした。TRCを一番低く評価したのもD氏でした。
そういう上下をカットする配慮もなく決定しているので、私達は選定委員が選ばれた根拠(理由)や議事内容を知りたいと思いましたが、既に書いた理由(個人情報の保護や企業の著作権の保護という言い訳へのすり替え)によって拒まれました。


<参考記事>

「黒塗り」資料に隠された重大な疑惑…和歌山市“ツタヤ図書館”は官製談合の産物なのか?
週プレニュース 2018年02月06日

https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2018/02/06/99223/

全国で波紋を呼ぶ“ツタヤ図書館”が和歌山でも異例の選定!「まるでゴミ処理場の建設みたい」?
週プレニュース 2017年12月28日

https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2017/12/28/97255/

内部文書を徹底検証ーー疑惑の“ツタヤ図書館“が新たに選定された和歌山でも裏で画策…?
週プレニュース 2017年12月29日

https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2017/12/29/97256/

議会にCCCの営業マン? 各地で炎上する“ツタヤ図書館”…和歌山市でも補助金注ぎ込み中身カラッポ!?
週プレニュース 2017年12月30日

https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2017/12/30/97257/



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